入居者に聞いてみた

今回は、DMM.make AKIBAに入居する企業の生の声を聞くために、光と音の新しい表現を可能にするIoTスマートシューズ「Orphe」を製作している「no new folk studio」のCEO、菊川さんにもお話を伺いました。
DSC03341_R

DMM.make AKIBAで感じることは?

菊川さん:「二つあります。ひとつは、やはり充実した機械設備です。

Orpheの場合、靴の縫製などは靴職人さんの熟練技術が使われていますが、靴底などの特殊な設計となるパーツの多くは全てDMM.make AKIBAの機械で作られています。それら機材を自分たちで揃えるとなると大変な金額がかかりますが、ここでは必要な機材をレンタルできるので、助かります。

また、3Dプリンターを使用して実寸大の靴の形状を確認したり、特殊な機材を駆使して屈曲性のあるゴム素材のソールを制作したり、いろいろな試作をその場ですぐに行えることも魅力です。様々な試作を基にベストな作り方や素材を選択する、ということがクイックに出来るというのが素晴らしいです。

Orpheの試作。多くのパーツがDMM.make AKIBA製

Orpheの試作。多くのパーツがDMM.make AKIBA製


もうひとつは、DMM.make AKIBAのテックスタッフさんの協力体制です。

皆さんもの作りをしている方なので、試作にすごく興味を持ってくれて、一緒に良いものを作ろうとしてくれる感じがあります。『商売として考えたらやりすぎなのでは?』と思わずこちらが考えてしまうほどです。

コミュニティのような親密さで協力して下さるので、自分たちだけでやるより何倍も速いスピードでもの作りができたり、自分たちのレベルがどんどん上がったりします。テックスタッフさんの存在は、DMM.make AKIBAの大きな強みだと思います。」

まとめ

総額5億円の機材で、オープン当初から話題になっていたDMM.make AKIBAですが、実際に行ってみて、その凄さがよりはっきりとわかりました。工業用の本格的な3Dプリンターを揃え、実用試験用の機材などが所狭しと並ぶ様子は、未来の工場を彷彿とさせます
DSC03315_R
コワーキングエリアに入ると、試作品を片手に、まるで部活動の延長線上のようなフランクさで意見を交わしあう人たちの姿を目にします。

吉田さんによると、個人のクリエイターからハードウェアスタートアップ企業、更には大企業の技術者まで、もの作りに携わるあらゆる立場の人がここを訪れ、意見交換をしているそうです。

メンバーだけでの静かな議論は、こちらの防音スタジオで

メンバーだけでの静かな議論は、こちらの防音スタジオで


もの作りの同志が集まり、活発な関わり合いが、アイデアの製品化を加速させていく。ものづくりを支える一大プラットフォーム、DMM.make AKIBAに、日本のものづくりの新しい形を見ました。

(創業手帳編集部)