グローバル創業・雇用創出特区で盛り上がる福岡市。中心街の天神には、さまざまな起業支援施設が立ち並びます。
その中で、特区指定の前から、100社以上のベンチャー企業を育ててきた民間インキュベーション施設が、「アントレプラザibb Tenjin Point」です。
今回は、福岡のスタートアップ支援のパイオニア的存在である、Tenjin Pointの様子をレポートします。
(2015.11.19 更新)
「オン」と「オフ」 充実した環境
Tenjin Pointは、西鉄福岡駅や福岡市の起業支援のシンボル「福岡スタートアップカフェ」からほど近い、福岡市のスタートアップの中心地にあります。ビルの3階から6階、4フロアを利用した広い空間には、コワーキングスペース、シェアオフィス、会議室と、ビジネスサイズに合わせたあらゆるタイプのオフィスが揃っています。
また、オフィスの窓からは木々が臨め、オフィスの近くには、警固神社や広場など、ちょっとした息抜きスポットがあります。
自然の「緑」は、中心街の目まぐるしさを忘れさせ、ビジネスでモヤモヤした頭をスッキリさせてくれそうです。
ビジネスの「オン」と「オフ」、二つの環境の充実が、Tenjin Pointの魅力の一つです。
「ハード」「ソフト」の両輪で起業家を育てる
ビジネスに最適な立地と、最適な環境。
起業家にとって充実した「ハード」を備えるTenjin Pointですが、同社の魅力はそれだけではありません。浅田さんによると、起業セミナーや経営相談といった「ソフト」の充実も、同社の特徴だそうです。
浅田さんによると、同社が起業支援を始めたのは2000年。福岡市が特区指定を受ける14年も前から、福岡の起業シーンを支え、その豊富なノウハウが「ソフト」でのサポートに生かされているのです。
具体的には、企業の成長段階に合わせ、
① 起業家を対象にした「ibb起業家支援セミナー」「ibbなでしこ塾」などのセミナー
② 起業後の更なる成長・会社強化のための、1年間のスクール型プログラム「ibb Bizcamp」
③ IPOを本気で目指す経営者が、本気で語り合う場「ibb社長塾」
といったプログラムの他、ibb入居者、卒業企業、支援者など約200名が一堂に会する大交流会「ib be united party」など、本気の起業家を長期的・本格的にサポートしているとのこと。
起業家のためのハードとソフト。その「両輪駆動」が、成功の原動力になるのですね。
「世界ブランドをフクオカから」
浅田さんによると、Tenjin Pointは2010年、「数多くのアントレプレナーとIPO企業を輩出することで、九州・福岡を商機あふれるBusiness Incubation Cityへ」をビジョンに掲げた、「20年ビジョン」を策定したそうです。目標は、「20年でIPO企業20社」を輩出すること!
そして、そのビジョンに共感した地元経営者や各方面の専門家など、様々なプロフェッショナルが集まり、支援のための人的ネットワークが拡大しているそう。
単なるブームではなく、長年の実績と豊富な支援サービスに裏打ちされた、地に根を張る支援体制。
福岡から、本気で世界を狙う起業家にとって、アントレプラザibb Tenjin Pointは頼もしい翼になるかもしれません。
(創業手帳編集部)